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5/31 日本消化器内視鏡学会「食道の拡大内視鏡」セッションにて

今回も日本消化器内視鏡学会に行って来ました。品川でしたので、5月31日(金)「食道・咽頭の拡大内視鏡診断…最新の知見」と6月1日(土)フジノン・サテライトセミナー「上部消化管内視鏡スクリーニング…LCIが創り出す新時代」を聴いてきました。意見交換会も久し振りに参加し、尊敬する星原先生ともお話しできました。

「食道の拡大内視鏡」セッションは、1年前に私が千葉市医師会報に寄稿したように、B2血管の解釈、再分類の問題がhotで、一方、B3血管の問題(新生腫瘍血管なのか修飾された既存血管なのか)は混迷状態です。

「拡大観察により深達度診断能が向上するか」という演題もありましたが、既にそんな時代ではなく、微細血管をどのように立体的に捉え、どのような病理像を反映したものなのかを個別に検討する時代です。

拡大観察は表層0.5㎜の血管で診断するので、それ以深への浸潤を考える際は、偉大な諸先輩が築いてきた通常観察像での診断に立ち返るのですが、それに新たに名称を付けた発表もありました。

LCI(レーザー光源内視鏡による画像強調法。赤色を細かく色相分解するモード)による観察は最近ようやく注目されるようになりました。私は発売当初からLCIで観察していますが、今回のサテライトで、医科歯科の川田先生が、LCI観察による多施設共同のtrialの発表をなさいました。ただでさえフジノンの通常白色光観察は他社と比べてとても優れている上に、更にLCIで癌の発見率が大幅上昇したという集計報告でした。特に11-20mmの陥凹型胃癌の場合、1.67倍の発見率でした。別の演者は、BLI観察に近い能力がある、という内容でした。

すると、従来の通常光観察はいつ用いるのかと悩みますが、私は、LCIは「通常光観察の改良版」と考えて良いのでは・・・と考えています。

LCIは、色相に工夫を施したわけですが、実際に用いると、LCIボタンを押すと、画質に「切れ」が出て、締まります。何故だかわかりません。

 

以上、学会レポートでした。

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