消化器内科

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令和3年度のがん検診集計(1)

令和3年度の千葉市のがん検診が令和4年2月28日で終了しました。

当院での集計結果を、順次お知らせ致します。皆様のご参考にして頂けたら幸いです。
 まずは、大腸癌検診。便潜血検査(2回法)で行います。
1回しか採取できなかった場合は1検体でも判定します。
 採便方法は容器に付属の紙に書いてありますが、便が水浸しにならないよう、洋式トイレの手前側に紙を敷いて排便します。便秘の方には、下剤を処方します。検体は窓口で受け取りますので、診察不要です。採便したら速やかに持って来て下さい。

① 当院では今期333例の検査を行いました。
 男性 115例(34.5%) 女性 218例(65.5%)
   圧倒的に女性の方が高率に受診していました。何故でしょう・・・
    男性は65歳未満の方が29%、65歳以上が71%
    女性は65歳未満の方が42%、65歳以上が58%
  ☆現役で仕事している方は会社で健診を受けたり、始めから内視鏡健診を受けたりしますので、リタイア後に千葉市の検診を受けることが多いようです。
千葉市全体でも、男女比は例年4:6程だそうです。
 そのうち、便潜血陽性19例(陽性率5.7%)  
男性 8例(同7.0%) 女性 11例(同5.0%)
② 精密検査は、大腸内視鏡(CS)を行います。
   16例に精密検査施行 (3例はCS未受診)
 CS 16例の結果:
腫瘍性病変なし 5例(憩室炎3例、痔1例、所見なし1例)
   腫瘍性病変あり 11例
10mm未満のpolyp(腺腫)・・・8例(うち、同日polyp切除 3例)
   10mm以上のpolyp・腫瘍 ・・・3例
1例は10mm以上の平坦polyp3個を含めpolyp多発
 →病院に治療依頼しました。
  2例は進行大腸癌で、外科的切除術を依頼しました。
     A.70代前半男性、下行結腸癌(半周超、2型癌)
        18年前にCSを受けpolyp切除した既往あり。
        以後、当院では4年前に便潜血検を行い、陰性でした。
B.60代後半女性、S状結腸癌(亜全周性、2型癌、下画像)

5年前と1年前に便潜血検査を行い、陰性でした。
今回、CSを初めて受けました。


昨年は2例が進行癌で発見されましたが、幸い切除可能な病変でした。ポリープの段階で見つけられるよう、積極的に千葉市の大腸癌検診を受けて下さい。(大腸内視鏡もお勧めしています。)

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