消化器内科

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令和3年 上部消化管内視鏡検査(GS) 集計報告(2)

6.ヘリコバクター・ピロリ菌について (ピロリ菌を判定した件数は969件)
・陰性 534(55.1%)
・除菌後(既感染)342(35.3%)
・陽性(現感染)93(9.6%)

年齢別のピロリ菌陽性率
・20代:11.5%
・30代:33.9%
・40代:25.0%
・50代:33.5%
・60代:51.1%
・70代:55.0%
・80代:63.2%

☆当院を受診した人に於ける頻度です。千葉市民の疫学調査結果ではありません。
若い方も、上腹部症状があって受診した方のピロリ菌陽性率です。
若い人にはピロリ菌は少なくなりましたが、ゼロではありませんので、ピロリ菌検査を下さい。

 

 

7. ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌成績
〇1次除菌施行63 判定58 →成功53、不成功5 成功率91.4%(未判定5)
〇2次除菌施行  4 判定 4 →成功4        成功率100%
最終的には58人中57人98.3%で除菌成功しました。

☆除菌薬を内服した後、判定を忘れている方もいますので、ご注意を。
ピロリ菌陽性者から胃癌が発生しやすいので、除菌した方も内視鏡検査を受けて下さい。
最近、学会では、ピロリ菌陰性者からの癌発生が注目されています。

 

 

8.悪性腫瘍(癌・腺腫・異型上皮)の発見動機について
今年度の発見率 1.51%(15例)

食道癌 6例(異型上皮1例を含む)
進行食道は、通過障害を訴えて来院することが多いです。
早期食道は、胸やけを訴えて検査したり、定期検査で見つかられたりします。

胃癌 8例(腺腫1例を含む)
進行胃癌は、貧血や、食物の逆流を訴えて来院していました。
早期胃癌は、手術例の2例は胃痛を訴えて来院。
内視鏡治療の3例は、除菌後の経過観察で発見されました。
十二指腸腺腫  1例は、定期検査での発見です。
☆症状が出ていないうちに診断されれば、侵襲の少ない治療が出来ます。
症状がある場合は、早めに診察に来て下さい。

最後に次回は症例提示します。何とか年内に間に合いそうです。

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